Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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クララの明治日記 超訳版第99回−2

1879年11月27日 木曜 感謝祭
母はひどく腹を立てて図書クラブから戻ってきた。
私が辞めて母に仕事を譲ったのだけれど、例によってイギリス人の女の人たちがとても失礼だったのだ。
会長のケネディ夫人を知らないので名刺を渡したところ、ケネディ夫人が応接間でこんなことを云っているのが聞こえてきた。
「これ誰? 今日は誰にも会えないとお言い」
呼ばれたから来たのにと当然母の癪に障った。
が、辛うじて「図書クラブの会合に来ました」と云うと「だったら入るように云って」と無作法に怒鳴った。
アメリカ人ということだけで、私たちに対して淑女にふさわしからぬ振る舞いをするのだ。
以前ビンガム公使夫人も同じようなことをこぼしておられた。
今日は初代会長のパークス卿夫人が亡くなられてから初めての会合だった。
にもかかわらず、ケネディ夫人がちょっと一言触れただけ。
そこで母が「追悼の決議をしては?」と云った。
しかし皆の反応は「そんなことは聞いたことがない」というふうに母を見るだけ。
「そんなことをしたところで何の役に立つというの」とつっけんどんに云うことさえした。
「日本にいるイギリス女性はひどい」
クーパー氏がそう云ったのも無理はない。