Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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クララの明治日記 超訳版第99回−5

1879年11月30日 土曜
今朝は芝の礼拝堂に行くはずのところを、インブリー氏が築地で説教なさるのを聞き逃したくないと思い、計画を変えた。
しかし説教なさったのはグリーン氏だった。
日曜学校に行こうとしていたら、梅太郎が一緒に行きたいと云うし、アディも行きたいというので、そんなに遠くまで歩いて行けそうもないと思ったが、一緒に出かけた。
他にもう一人と、竹次郎が加わった。
礼拝堂の入口に着く前に、お坊さん一行に加わり、一緒に入ってよいかと聞いた。
少し遅れていたので、小さな日曜学校に私たちはドヤドヤと入るようになった。
最初に私、次に一番背が高く、肩幅が広くて素敵な梅太郎、きりっとした小さなサムライ、法衣をまとい、頭を青々と剃りあげたお坊さん、それから私の本を持って竹次郎が慎ましやかに入った。
ショー夫人が微笑みながら近寄ってきて云われた。
「今日はまた大家族を引き連れていらっしゃいましたね」
今夜の会はとても良かった。
外国人はいつもより少なかった。
しかし「日本の最初の伝道者」として有名な新島襄という人が来た。
あまり若くはなくて三十歳くらいだと思うが、背が高く、口ひげを生やし、率直な眼差しをしたとても感じのよい人だ。
日曜日にここに来る学生や若者を組織して教会を作るために京都からみえたのだ。
いつもの礼拝が終わった後に、新島氏はカラシナの種のたとえ話についてお話をした。
私たちは皆、彼の言葉に深い感銘を受けた。
神が彼の仕事を速やかに成功させ賜うように。