Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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クララの明治日記 超訳版第101回−1

1879年12月8日 月曜日
このところ小さな地震が頻繁にあるので、時々恐ろしくなる。
大地が足下で揺れるのは死ぬほどこわい。
パチェルダー夫人がみえ、恐ろしい地震の話をなさり、私の恐怖感は軽くなるどころではなかった。
サンフランシスコで地震に遭ったことがあり、下田でも地震の破壊の跡を見たことがあるそうだ。
「気圧計が一日中大変な勢いで下がっているから、もうじききっと地震があるわよ」
夫人は妙に哀れっぽい声をした奇妙な方で、六十に近いに違いないのに、とても若作りだ。
ドイツ語の授業は目茶苦茶で、ジェイミーは「手に負えない」というより他ない。
普通のドイツ語をひどい英語に訳したりするので、みんな笑い出してしまう。
ジェイミーは水曜に、キャロルの練習に連れて行ってくれることになっているが、馬に乗ってきて、私を後ろに乗せてあげるという。
ジェノア公爵が今日本にみえているが、今晩、工部大学校で歓迎会があった。
夜。母とウィリイは夕食に出かけたし、アディもまたビンガム家へ行き、父と二人になったので、初めて父と長い話をした。
私は将来の計画のことを父に話し、ミス・ティクナーのくれた励ましの手紙を読んで聞かせた。
父もセアラおばさんの手紙を見せてくれ、昔の話をしてくれた。
私は父についてあまりにも知らなかったし、もっと知ろうとも努めなかったと思う。
父は金曜日にサンフランシスコへ発ち、私たちも一月の便で出発の準備をしている。
突然だが、こうすることが私たちの務めであり、神の思し召しでもあるようだ。