Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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帰ってきたクララの明治日記 第3回−5

1883年2月25日 土曜日
私たちは相変らずだが、徐々に落ち着いてきている。
ただ同胞から離れ、最近は道が悪いために多くの日本人の友人だちからまでも隔離されている。
まるで勝家に閉じ込められているようだ。
そして当家の人たちは私たちにとってすべてである。
小鹿さんの奥様は私に英語を習いにほとんど毎日来られる。
また私たちは、毎日勝家の誰かしらに会う。
内田夫人はとても親切だ。
私たちは勝氏のヤシキと、絶えず小さな贈り物をやりとりしている。
勝夫人は日曜日の朝、コーヒーを借りに使いをよこされた。
先週の2月17日は小鹿さんの誕生日で、勝家では敷地内の全員に大盤振る舞いをした。
私たちにもお皿やお盆にのったご馳走を届けてくださった。
それはとてもおいしく、私たちは特にお赤飯を喜んで賞味した。
食後、うちの使用人の金八を呼びに来て、彼にもご馳走してくださった。
金八とヨシとは、お皿を洗って返すか、洗わずに返すかで大議論をした。
日本では不幸の時にだけ、拝借したお皿を洗って返すのが習慣である。
今回のはおめでたい日というわけだ。