Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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帰ってきたクララの明治日記 第11回−3

1884年2月25日 月曜日
前田嬢と話をしていて、面白いことを知った。
父上の献吉氏は財産を子供たちに分けて、管理させた。
二人の姉妹は自分の名義で、立派な家と地所を所有する。
お兄様も一軒持つが、姉妹ほどには立派でも高価でもない。
父上曰く。
“財産は男の子には重要ではない”
というのは、男の子は結局は親の財産のすべてを相続するからである。
父上は娘たちが財産を管理し、〈家は店子に貸してあるので〉受け取ったお金を慎重に、倹約して使うように希望しておられる。
このようにすれば娘たちは結婚に左右されることはなくなると言う。
婦人が土を耕せる大きな土地を持ち独立することは大層よいことだ。
その方が結婚よりも幸福だと考える。
日本人にもこんな進歩的な考えを持つ人がいることを知ってうれしい。
前田夫人は、ご自分とご主人のために、金銭関係はすべて自ら管理をしておいでになる。