Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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帰ってきたクララの明治日記 第12回−4

1884年4月14日 月曜
金曜奉仕クラブはとても楽しい行事である。
二時頃集まって夕方まで仕事をしたり、読書やおしゃべりをする。
時には習慣や家庭管理についてかなりよい議論もする。
先週の金曜日はキリスト教について大変活発な討論をした。
信者でない吉原夫人は反対論を、信者である小鹿島夫人こと、おふでさんは賛成の意見を述べた。
「子供の時から聖書を教えることは若い人たちを狭量にするものですわ」
吉原夫人ははそう述べられた。
夫人は人生を始めるのに偏らない心を持つことがよいと信じている。
その上でこうも仰った。
キリスト教信者になった人々は、服従すべき両親に従わず、聖書の「まず神に従え」という言葉に従い、親に服従することをきっぱり拒むという話を何例も聞いていますわ」
吉原夫人を納得させるような議論のできる人がいたらと、どれほど願ったことであろうか。
でも私はただ吉原夫人のために祈り、これだけは反論した。
「聖書は親への服従をきびしく教えている」
実際それは契約についての第一の戒律なのである。
吉原夫人はそれから、こうも仰った。
キリスト教、仏教、神道の三つの宗教には違いは見られませんわ。子供はどの宗教で育てられても変わりはないものです」。
そこで私はキリスト教が婦人たちのためにしたことを指摘し、非キリスト教国の婦人たちの状態と比較した。
お気の毒に、どうしたらあの方に、知らずしては幸福になりえない真理を悟れるようにしてあげられるであろうか。