Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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クララの明治日記 超訳版第51回−1

1878年6月25日 火曜日
一日中大雨で、お逸は来なかった。
盛もお休みだったけれど、逞しい令嬢たちは雨にも風にも負けずやってきた。
私たちは引っ越しの第一段階として古い手紙を整理した。
やっと手紙をきちんとした形にまとめることには成功。
約束通り六時にディクソン氏が高いカラーをつけた正装でおいでになった。
夕食を私たちと一緒に召し上がって、そのあと客間でお喋りをした。
私は姉妹方に送って頂くための、派手な簪をお渡しした。
やがて富士山についての講演の行われる大和屋の二階のYMCAに彼の案内で出かけた。
しかし行ってみると、女性は私だけで後は荒っぽい水兵ばかり。
というわけで、早々にお暇して、家でお話をしたり歌を歌ったりして、時を過ごした。
ウィリイはディクソン氏の前で私に車代のことで文句を云って恥をかかせた。
兄はずっと不機嫌そのものだった。
ディクソン氏はスコットランドの民謡などを歌った。
言葉はおかしいのだけれど、アクセントは魅力的だ。彼は十時過ぎには帰って行った。
私たちの今度の日本式の家に入りきらない本棚は、預かってくださることになった。
私たちは多分七月十二日に日光へ行く。