Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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1879-07-01から1ヶ月間の記事一覧

クララの明治日記 超訳版第86回解説

【クララの明治日記 超訳版解説第86回】 「さて、今回も非常に興味深くて、貴重な記録が出て来ましたわね」 「グラント将軍の来日時の様子を知る記録であると同時に、明治初期の劇場の様子が分かる貴重な記録だものね。 では、早速今週分の解説を。 この晩…

クララの明治日記 超訳版第86回−4

1879年7月20日 日曜 今朝は芝の英語の礼拝に行ったが説教は無く、ただいつもの朝の祈祷と連祷があっただけで、おまけにひどく短い式だった。 今晩の祈祷会では、津田氏の生徒の一人が、三年前仲間と熊本で受けた迫害について説明してくれ、大変興味深…

クララの明治日記 超訳版第86回−3

1879年7月19日 土曜 英国公使のハリー・パークス卿から図書委員に伝言があり、今朝は卿の書斎が必要なので、ウッドに本の世話をして貰いたいとのことだった。 ド・ボワンヴィル夫人はほっとしておられた。 今日は暑くて何をする気にもなれない。 午後…

クララの明治日記 超訳版第86回−2

1879年7月18日 金曜 今朝ウィリイから電報が来て、すぐに出発して二十二日には上田に着く予定とのこと。 兄が戻ってきてくれるのは、私たちにはとても嬉しいことだ。 しかし、兄はきっと苦労をすることだろう。 一家全員にとって先は真っ暗の状態だが…

クララの明治日記 超訳版第86回−1

1879年7月16日 水曜 「紹介状を貰えましたら、一緒に劇場に行きましょう」 先日、そう森夫人と話をしていたところ、その招待状が今朝届いたとの連絡。 というわけで「ご一緒」すべく七時に永田町の森邸に行くと、森有礼氏がワイシャツ姿で煙草を吹か…

クララの明治日記 超訳版第85回解説

【クララの明治日記 超訳版解説第85回】 「……当の本人には見せない日記とはいえ、クララ、流石に正直に書き過ぎではないの?」 「まったく容赦なしだよねー<クララのグラント夫人評。 というか、この時点でクララが夫人の経歴を詳しく知っていたかは分か…

クララの明治日記 超訳版第85回−4

1879年7月14日 月曜 さあ、日記さん出てきて頂戴。 グラント夫人を訪問した話をしますから♪ グラント将軍夫妻に会いに行かなくてはいけないことは分かっていた。 しかし、父は一緒に行かないし、ウィリイはいないので渋っていた。 だが勇気を奮って、…

クララの明治日記 超訳版第85回−3

1879年7月13日 日曜 今朝は長崎のデイヴィッドソン氏が、神の約束について説教をなさった。 ゴルゴダの丘から出発して、私たちを無事に天国に届けてくれる鉄道にたとえて、平和な道を探しているうちに唯一の道を見失う者もあれば、それを見つけて他の…

クララの明治日記 超訳版第85回−2

1879年7月12日 土曜 今朝、図書館に行き、ド・ボワンヴィル夫人に助けられて、棚の埃を払ったり、図書の整頓をした。 ド・ボワンヴィル夫人の言葉を借りれば、本の並べ方が「豚小屋のよう」だったのだ。 今日は来た人も多かった。 ホートン夫人、ミス…

クララの明治日記 超訳版第85回−1

1879年7月11日 金曜 今朝、森夫人をお訪ねしたら、パリから着いた素敵な新しい服を見せてくださった。 一つは淡いクリーム色のデシンに、トリミングは共色のサテンとフリンジの美しい服で、裳裾が長く垂れていた。 もう一つは素晴らしいうこん色のブ…

クララの明治日記 超訳版第84回解説

【クララの明治日記 超訳版解説第84回】 「今週は先週に引き続き、グラント将軍特集の予定でしたけれども」 「たみ義母さまがクララに語った内容、本当に江戸にとってエポックメイキングなことばかりだから、今回はこちらの解説をするねー。 まず最初にク…

クララの明治日記 超訳版第84回−3

1879年7月8日 火曜 今日はグラント将軍のために日本人が夜会を催した。 私たちも招かれたので勿論行った。 勝提督夫妻も招かれたのだけど、代わりにお逸をやり、行かれなかった。 私たちは九時に一番良い服を着て出かけた。 母は黒の紗織、私は胴が青…

クララの明治日記 超訳版第84回−2

1879年7月7日 月曜 今朝はマクラレン氏が信仰と徳について説教をなさり、信仰とは何か、元来男らしさを意味するヴァーチュー(徳)の意味について素晴らしい説明をなさった。 誰もが聖書に定められている通りに生きることができれば、この汚れた世界はど…

クララの明治日記 超訳版第84回−1

1879年7月6日 日曜 午後、港のコレラ騒ぎのため金沢に行かれなくなったことを告げに、母と勝夫人のところに行った。 その折り、この話し好きな夫人はぞっとするような経験をいろいろ話して下さった。 本当に波瀾万丈の人生を送られてきたのだ。 「安房…

クララの明治日記 超訳版第83回解説

【クララの明治日記 超訳版解説第83回】 「今回は何と云っても、グラント将軍の歓迎会の話ですわね」 「丁度独立記念日に来日し、そのまま歓迎会を開くなんて如何にもアメリカ人らしいよねー。 ということで、今回から数回にわたりクララの日記はグラント…

クララの明治日記 超訳版第83回−6 

1879年7月4日 金曜 今晩はグラント将軍の歓迎会。 元々は父が私たちと一緒に来てくれる予定だった。 しかし丁度お昼頃、ホートン夫人から「いっしょに行きませんか?」とお誘いがあったので、母と私は七時半に芝へ出発した。 すぐにホートン氏の二輪馬…

クララの明治日記 超訳版第83回−5

1879年7月2日 水曜 今日開拓使へ行った。 夜になってミス・ホア、マーシャル氏、ディクソン氏がいらっしゃり、とても楽しかった。 ディクソン氏は病気はすっかり治ったが、まだやつれた様子だ。 マーシャル氏は大きな日本地図を持って来られ「上田か高…

クララの明治日記 超訳版第83回−4

1879年7月1日 火曜 今日、母とアディは用事で横浜へ行ったが、早く帰ってきた。 私は留守番をしていた。 母が帰るとすぐ、ユーイング夫妻がみえた。 ミカドの音楽家であり、戦舞を大変美しく舞った柴田氏が、グラント将軍の歓迎会の音楽のことで相談に…