Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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1876-01-01から1年間の記事一覧

クララの明治日記 超訳版第17回−5

1876年7月5日 水曜日 独立百年を祝って、学校の人たちに軽食を出した。 何よりもまず大雨がこの日を祝ってくれたが(勿論これは皮肉だ)、私は果物と花を買いに出た。大きな旗を持ってきて、それと日本の旗とで食堂を飾ったら、とても綺麗になった。ケー…

クララの明治日記 超訳版第17回−4

1876年7月4日 独立百年記念日 火曜日 今日は日付などいらない。「四日」と書くだけで十分である! この栄光の朝は、輝かしい陽の光にあふれた天候に恵まれて当然だ……そんな私の想いは、暑くてじめじめした日本独特の気候に虚しく霧散してしまった。 朝…

クララの明治日記 超訳版第17回−3

1876年7月1日 土曜日 狭苦しくも、懐かしいニューアークを出発してから今日で丁度一年になる。 母は今朝、富田夫人と共にウメの子供が埋葬される前に一目見に行った。 小さな四角い包装箱に入れられた遺体は、日本の様式に従い坐った姿勢で頭を胸に垂…

クララの明治日記 超訳版第17回−2

1876年6月30日 金曜日 今度の火曜は、一八七六年七月四日。 七月四日はいつでも栄光の四日だけれども、これは普通の独立記念日ではない。偉大なるアメリカは遂に百周年を迎えるのだ。 若く麗しい自由の女神は、偉大な共和国と結婚して落ち着いた夫人…

クララの明治日記 超訳版第17回−1

1876年6月29日 木曜日 今朝目覚めると、使用人のウメの坊やが午前三時に亡くなったと聞かされた。長い間病気だったのだけれど、とうとう亡くなってしまったのだ。 ウメは最後の男の子の遺体のそばに一日中坐って、この上もない悲しみに暮れていた。も…

クララの明治日記 超訳版第16回解説

【クララの明治日記 超訳版第16回解説】 「珍しく本日分は“遊び”がなかったですわね」 「そりゃあ、陛下登場の回だもの。こんな回くらいは空気を読むって。あ、でも『KY』関係ないからね。アレはあくまで朝日珊瑚礁捏造報道の略だから」 「……訳が分かり…

クララの明治日記 超訳版第16回−7(日付の関係で一日ズレ)

1876年6月28日 水曜日 月曜の午前、母と父とウィリイと富田夫人は、森家の午餐に行った。本当は先週の水曜日の予定だったのだけれど、何かの手違い――断っておくと日本人側の失策だ――があって行かなかったのだ。アディと私も招待されたが、私たちはま…

クララの明治日記 超訳版第16回−6

1876年6月20日 火曜日 今日の午後、人力車で外出することにした。何処に行くのか出掛けた後も迷っていたのだけれど、結局は上野に着いた。 人が殆どいなくて道は楽に通れた。精養軒の小綺麗な支店に行き、アイスクリームを買おうとしたがないので、風…

クララの明治日記 超訳版第16回−5

1876年6月13日 火曜日 先週の水曜日、アメリカから郵便が届いた。母、父、ウィリイへの手紙の他に、私のところへ新聞が三つと手紙が数通来た。 新聞は四月十三日のアレグザンダー・T・スチュアート氏の死を報じている。この人はニューヨークの豪商で…

クララの明治日記 超訳版第16回−4

1876年6月6日 火曜日 今日また癇が高ぶって、この世で友達がみんないなくなったような感じがする。 時々むしゃくしゃしてくるのが自然のようになってしまって、それが起きると、まったく憂鬱になる。ここ、日本に来てから、私はこういう発作をよく起こ…

クララの明治日記 超訳版第16回−3

1876年6月5日 月曜日 天気が良かったので人力車に乗って出かけた。 目的地は浅草のお寺と庭園だったが、庭園で朝鮮の公使館の人たちに出会った。主に青とピンクといった明るい色の独特の服装をしていて、一人は黒髪を真ん中で分け、優雅な太い弁髪に結…

クララの明治日記 超訳版第16回−2

1876年6月3日 土曜日 今日、津田氏と杉田夫人が午餐にいらっしゃった。 「アスパラガスやその他の野菜の料理法、苺ショートケーキの作り方を知りたいのです」 そう仰るので母が二人を台所に連れて行って、料理してみせると、二人は立って眺めながら、…

クララの明治日記 超訳版第16回−1

1876年6月2日 金曜日 ミカドが今日から東方地方への行幸に出発なさるということで、一般の学校はお休みになるらしい。ということで、私たちも授業を休むことにした。 「御成街道の街道沿いに叔父の診療所がありますから、そこで行列を見ましょうか?」…

クララの明治日記 超訳版第14回−1

1876年5月1日 月曜日 五月祭にまったく相応しい素晴らしい日だ。 おやおさんは木曜日に病気になり、五月の十日過ぎまで来られない。「日光を見るまで結構と云うな」と云われる日光へ行くには、今がとてもよい時期だと思う。 小野氏が昨夜見えて、ご自…

クララの明治日記 超訳版第15回解説

【クララの明治日記 超訳版第15回解説】 「一週総集編が入りましたけれど、今回もクララにとっては“怒りの日”でしたわね」 「“怒りの日”と云っても、決して(以下略〜) 勘違いしないでよっ!」 「……お約束はこれくらいにして、さっさと本題に行きますわよ」…

クララの明治日記 超訳版第15回−7

1876年5月30日 火曜日 昨日から私は富田夫人と喧嘩している。事の始まりは、高木氏から聞いた何げない一言だった。 「富田夫人に私と中原氏のお嫁さんを探して頂いているのですよ」 母はすっかり衝撃を受けたけれど、私だってそうだ。我が家に結婚仲…

クララの明治日記 超訳版第15回−6

1876年5月29日 月曜日 昨日、母とアディは横浜へ行った。授業をして、おやおさんたちが帰ってから少し読書をしたけれど、二匹の子猫は膝の上を這っていた。 それから着替えて、シンプソン夫人に会いにヤマト屋敷へ人力車を走らせた。お留守だったので…

クララの明治日記 超訳版第15回−5

1876年5月24日 水曜日 今日、津田氏が、お庭に苺を摘みに来るように招待して下さった。 朝の仕事を片付けてから出かける用意をし、十時にビンガム夫人に会いに公使館へ行った。 「昨日夕食会をして疲れたので、まだ寝ているのですよ」 だけど、部屋に…

クララの明治日記 超訳版第15回−4

1876年5月22日 月曜日 今日は職人達が、新しい部屋を建てるためにせっせと働いている。 私は彼らが働いているのを見るのが大好きだ! 今、土台を築いていて、杭を打ち込んだり重い石を持ち上げたりしながら歌っているのが聞こえる。その歌は意味のな…

クララの明治日記 超訳版第15回−3

1876年5月18日 火曜日 昨夜私たちは殆ど眠れず、一晩中寝返りをうっていた。眠りを妨げるものは、良心の呵責を筆頭にあげれば、二番目は蚊である。 気持ちの良い日なのに風が実に烈しい。杉田夫人――つまり、盛のお母様だ――がいらっしゃるので何処にも…

クララの明治日記 超訳版第15回−2

1876年5月16日 火曜日 今日は私にとって大変楽しい日だった。おやおさんたちの授業はお休みにすることとして、まずは新しい部屋を整えるのに忙しかった。 新しい客間はとても綺麗になったと思う。新しい食堂もまさに素晴らしい。物事に専念した結果、…

クララの明治日記 超訳版第15回−1

1876年5月15日 月曜日 今日はとても忙しかった。でも、もし全然することがなかったら、きっと何をしていいか分からないだろうから、忙しいということは嬉しいことだ。 学校が明日ここ木挽町の敷地に移ってくることになったので、今日はその準備をして…

クララの明治日記 超訳版第14回解説

【クララの明治日記 超訳版第14回解説】 「今回はクララにとってのまさに“怒りの日”でしたわね」 「“怒りの日”と云っても、決して“途中から文体が明らかに変わった”とか“公式にアップされていたCGが本編に使用されなかった”とか“攻略キャラが4人から予…

クララの明治日記 超訳版第14回−7

1876年5月13日 土曜日 今朝、富田夫人と二人で御菓子を焼いたので、とても忙しかった。ビンガム夫人が「若き主婦の友」という素晴らしい料理の本を送って下さったので、大変重宝している。 十時にうちの近くの公園で、陸上競技協会が競技会を行った。…

クララの明治日記 超訳版第14回−6

1876年5月12日 金曜日 今日はあまり気持ちのよい日ではなかったが、いつものように生徒たちに授業をした。 三浦夫人がオルガンで「主我を愛す」を練習している。三浦夫人はとても覚えが早い。私たちは毎日、英語と日本語の両方でその短い賛美歌を歌っ…

クララの明治日記 超訳版第14回−4

1876年5月10日 水曜日 今日、母が松平夫人を食事にお招きし、勝夫人にもおいで頂くように伝言した。 午前に令嬢達が来たが、私たちが彼らを二階の奥の部屋にアディと一緒に閉じこめてしまうと、彼らは縫い物をしたり、遊んだりして時を過ごしていた。…

クララの明治日記 超訳版第14回−3

1876年5月8日 月曜日 「ご心配おかけしてどうも申し訳ありませんでした」 令嬢たちが今日またやって来た。おやおさんは長い間病気だったが、今日から再び私たちの務めが始まったわけだ。会議所がこの家の裏手の川に面したところに、私たちの新しい家の…

クララの明治日記 超訳版第14回−2

1876年5月7日 日曜日 今朝は九時から十時の間にかなりひどい地震があった上、天気はとても悪かった。 水曜日に小野氏の新しい家に行ったけれど、一部屋限りの家だった。その後、茶屋で日本の食事を頂いた。いま丁度日本では、長い間水に浸っていた舟か…

クララの明治日記 超訳版第14回−5

1876年5月11日 木曜日 いつもの朝の授業が終わると、母と富田夫人は勝家へ行った。母は木曜ごとに勝家のお嬢さんのお逸とおよねに縫い物を教えに行く。私は家にいてオルガンを弾いた。リビーおばさんが、この前の郵便で素晴らしい楽譜を二部送ってく…

クララの明治日記 超訳版第13回解説

【クララの明治日記 超訳版第13回解説】 「さて、今日はお詫びから始めないと」 「お詫び? 何か事実誤認がありましたの? それとも更新時間が遅れたこと?」 「いやいや、自分的に課してきた『一回につき最低一回のオタネタを混ぜること』という誓いを果…